やさしい日本語

“よい仕事おこし”フェアに行ってきました。IN 東京国際フォーラム

こんにちは!

やさしい日本語アドバイザーのTomoko(@bloomyourwish)です。

9月19日、20日の2日間の日程で開催された“よい仕事おこし”フェアに行ってまいりました!

“よい仕事おこし”フェア

信用銀行による地方創生!日本明るく元気に!

日本全国からPRのためにたくさんの企業が参加していました。

町のPRや行政機関、一般企業、特産品の販売などいろんな分野の企業や団体がそれぞれのブースでPRされており、とても活気のある会場でした。

私が向かったのは、「やさしい日本語」の取り組みをスタートさせた株式会社ダンクさんのブースです。

(今回株式会社ダンク様のイベントの媒体作成にやさしい日本語アドバイザーとして関わらせていただきました!)

「株式会社ダンク」さんのブース

ダンクのみなさんが作ったやさしい日本語のポスターとダンクくん

私は過去にやさしい日本語の講演会やセミナー・勉強会などについて調べたことがありますが、その多くが行政機関の職員向けのやさしい日本語のセミナー・勉強会でした。

民間企業で「やさしい日本語」に取り組む会社は現在あまりありません

株式会社ダンクのブースでお話を伺ったのは、マネージャーの森順一郎さん。

(イベント媒体の作成過程でお話も伺ったのでその時のお話も書いております)

やさしい日本語との出会いは突然だったそうです。

「やさしい日本語って対応していますか?」という1本の問い合わせ

森さんが初めて「やさしい日本語」に出会ったのは、ある日の問い合わせだったそうです。

お客さま
お客さま
やさしい日本語って対応していますか?

という一本のお問い合わせに、当時の森さんは戸惑われたと聞きました。

森さん
森さん
え?“やさしい日本語”?(なんだそりゃ?)

このブログをご覧いただいているみなさんはきっと「やさしい日本語」のことをご存知だと思いますが、もっと大きな視点でみると、日本で「やさしい日本語」という言葉を知っている人はまだまだ少ないのです。

むしろ、知らない人の方が多いのが現状です。

株式会社ダンクさんは、校正・校閲/原稿整理/進行管理/デザイン制作/書籍出版を手がける、いわば「日本語のエキスパート」集団です。

森さんは、この問い合わせをきっかけに「やさしい日本語」について調べてくださったんだとか

そして、森さんをはじめ今回のイベントに携わった皆さんで「やさしい日本語」について調べたり、社内で勉強会を行ったり、実際にやさしい日本語への言い換えに挑戦したとお伺いしました。

「やさしい日本語」× ダンクグループの強み「総合的な編集力」

ダンクグループのパンフレット(裏面)

 

単純な「翻訳」だけをするのではない、総合的な“編集力”をもつダンクグループならではの取り組みなのです。

「やさしい日本語」という言葉について、難しい日本語をわかりやすく言い換えるというイメージをお持ちだと思います。

それが正解ですし、何も間違っていません。

私自身はもう一つ、大切に思っていることがあります。

それは、外国人にとって情報を受け取りやすくすること、視覚的な補助(イラストや写真、図解など)も情報を受け取る上で大切な要素になるということです。

例えば、

  • 伝えたいことが正しく伝わっているかどうか
  • それを見て誤解する人がいないか
  • 不快な思いをさせないか

これらは、特に気になる点です。
そんな視点を持つことができ、実現できたならもっと外国人にとって受け取りやすい情報として発信できるんじゃないかと思っています。

そのため、総合的な編集との相乗効果で、もっと伝わる「やさしい日本語」をダンクグループとして実現しようとされている。

このことは私にとって大変嬉しい動きだと思っています。

外国人とのこれからに「やさしい日本語」を。

やさしい日本語についてのポスター

「やさしい日本語」ならわかるという手応え

こちらの写真はイベント時に撮影したものです。

外国人ビジネスマンとお話ししている様子なのですが、この時どんなことを話されていたのかというと、

森さん
森さん
これわかりますか?
外国人ビジネスマン
外国人ビジネスマン
これ何ですか?わかりません。(「只」を指差して)

漢字難しいです。

森さん
森さん
こっちはわかりますか?
外国人ビジネスマン
外国人ビジネスマン
はい。これは、わかります。

 

他の外国人にも見せてインタビューをされたそうですが、話を伺った方全員が「只」という漢字について「これは何ですか?」と質問をされたそうです。

そして、やさしい日本語を見せた時に彼らからルビを読んで地震という言葉が出てきたり、大きい波という言葉を読んで「怖いですね!」という反応が返ってきて、

「やさしい日本語」への言い換えによってわかりやすく外国人に伝わっているという手応えを感じたと森さんはお話しされていました。

外国人対応=英語の根深さ

行政が発行した防災マニュアルをやさしい日本語に言い換えたポスター

 

森さんからお話を伺っていると興味を持ってくださる方の中には、

外国人対応って英語でいいんでしょ?

という反応が多くあることを教えてくださいました。

やさしい日本語ツーリズム研究会の吉開さんもよく講演の中でお話されていますが、

外国人=英語  ・・・・ 混ぜるな危険!

これは本当です。

観光で来日する多くの外国人はアジア圏の方々です。

外国人=英語という方程式は必ずしも正解ではありませんし、正解だと思うことはとても危険です。

ですが、今回のイベントを通してやはりこの「外国人=英語」という考えが根深いことがわかったと森さんはお話されていました。

他にも「やさしい日本語」という言葉自体の認知の低さにも課題があると感じたとお話されていました。

(私ももっともっと周知する活動をしていかなければ!!!)

イベントを運営された皆さん

 

私も一緒に・・・♪

 

みなさま、イベントお疲れ様でした!

ダンクグループは「やさしい日本語」をより身近にしていきます

ダンクグループ やさしい日本語特設WEBページ(期間限定)

現在、ダンクグループのHPでやさしい日本語に関するページを期間限定で公開されています。

ご興味のある方は一度ご覧になってみてください!!

 

やさしい日本語アドバイザーTomokoからのお知らせ

企業様へのやさしい日本語に関するアドバイスを行なっております。

この度株式会社ダンク様のイベントで使用された媒体作成に関して、やさしい日本語アドバイザーとして関わらせていただきました。

行政機関だけでなく民間企業でのやさしい日本語に関するアドバイスも承っておりますので、お気軽にご相談ください!

お問い合わせはこちらから

今回こちらの記事を書くにあたり、写真の掲載許可を頂きました。
ご協力ありがとうございます!